香川で過ごした浪人時代のお話①
香川編①です。
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荒れている家庭(仙台)から離れるためやら遊ぶとこが少ないやらの理由で、香川の予備校の寮に入寮することを決めた。
入寮は早めにして引っ越しは3月、ここから新生活が始まると不安もドキドキ感も持っていました。
寮の仕組みから説明します。
1階が自習室&食事場(150人くらい座れる)と共同風呂、あとは寮長部屋になりなす。2階~5階が寮生の居住区で、各階30人くらい。
部屋には机とベッドしかなく、刑務所と言われても差し支えありません。
水道・トイレも各階共同で、ここでみんな歯を磨きながら1日どうだった~とか、レンチンで何か食べたりながら話すなど、コミュニケーションの場になっていました。
ここに僕は”前期試験合格発表前”に申し込んだんですが、
その理由は2階に住めるからです。
風呂や玄関・食事場、自習室が1階にあるので、2階に住むか5階に住むのかでは1年間の足腰への負担が将棋部とバスケ部くらい違います。
しかし、この「前期試験合格発表前」というのは実は凄いことでして、大抵の受験生は合否を確認、もしくは後期試験の合否確認後に申し込むのが一般的です。一般的というか普通考えたら誰でもそうするよね。
つまり僕のような「ワケアリ」の人たちが2階に集結したわけです。
例えば
・元暴走族だった人
・なんか歳いってるおっさん
・工場を辞めて勉強することにした人
・ヤクザの息子
・引きこもりだった人
・偏差値クソ高いけどヤバイ人、、、等々すごい人達がいる環境に身に置くことになりました。アレ、俺なんかなんにも無い。全然普通だ、となぜか無力感というか、平凡さを痛感したのを覚えています。
イカれたメンバーを紹介するぜッッッ!!!!!!!!!
●ひがみくん
当時1浪(?)同い年
彼は高校1年でイジメにあってしまい、高1~高3の時期を引きこもって過ごしました。引きこもっている間はドアの前にご飯が置かれるような、漫画やドラマでよく見るシーンの生活を本当に送っていたそうです。(本人見てたらごめんね)
ダイゴ・ウメハラは言いました。
「格ゲーに必要な能力は”技術・開発力・反射神経・精神力・記憶力・戦略”」
であると。
それが最も備わっている高2~高3(16~18歳)という時期を彼は引きこもりながら某FPSゲームに捧げた結果、世界BEST8に入っていたそうです。普通にスゴイ。
しかしある日、痺れを切らした母親にいいかげんにしなさいと包丁を向けられて、
いつもなら「うるせェクソババア!」で済むのですが、なにせ相手は凶器持ってますからね。ウメハラでも反抗できませんよ。
そんなこんなで学力をつける為に予備校に入る事になったそうです。
ロンブーの敦にちょっと似てる。
●みっちょん先輩
・ヤクザの息子です。
最初は年齢が上であることを知らずに、みんな18,19歳の同学年(一浪)だと思っていました。
1ヶ月程経った頃、「俺、今年で23なんだよね~。」とカミングアウト。
自分もひがみ君も驚きはしましたが、「そーだったんか、色々あったのね~」くらいでした。
しかし、一定数
「へ~~~そ、そうだったん・・・すかぁ」
と、敬語にシフトする勢力もいて、その判断が”選ばれし者””そうでない者”を分けたと言っても過言では無いと個人的には思っています(何それ)
先述したとおり、家庭が凄まじい。
彼はいつも、父親にもらったというウン百万する腕時計をカバンに入れながら持ち歩いていて、事あるごとに無くなってないか確認するのですが、「いや付けないなら金庫にでもいれなさいよアホか?????」と4つ上なのに言っていましたね。
どんな家庭だったの?って聞いたことがあって、そのエピソードに驚きます。
みっちょん先輩が父親と買い物をしていると黒服を着た人たちが「お疲れ様です・・・!!」と頭を下げてくるみたいな話もあったんですが、
個人的には「いやありきたりすぎてインパクトに欠けるな・・・」って感想でした。
いや普通にすごい光景だけどね。
じゃあ弟がヤバいって話があるということで聞きました。
彼がまだ小さい頃、おじいちゃんと弟と3人でジャスコに来たそう。
(イオンのことをジャスコっていう人は今でも3割いるらしいよ)
当時流行っていたのは「ムシキング」
みっちょん先輩と弟もムシキングに熱中していて、並びました。
前には5歳位の子供がプレイしていて、二人でそのプレイを見ながら並んでいたという状況。
すると突然、「パォン」
突然ムシキングの画面が暗転。他の筐体は動いているので停電ではなく、どうやら電源が落ちたっぽい。
プレイ中の5才児もどうしようとオロオロしており、
みっちょん組もどうしたんだろうと見ていたそう。
5才児はトボトボどこかへ行ってしまい、
弟と「できないやんね」みたいな雰囲気になった瞬間
???「行ったかァ!???」
ムシキングの筐体の後ろから
みっちょん先輩たちのおじいちゃんがひょっこり顔を出してきました。
ジジイ「今電源入れてやっかんな!」
みっちょん先輩は全てを悟りました。
”おじいちゃんが孫にプレイさせる為に、裏で筐体の電源をブチ抜いて、5才児を退散させた”という事に。えぇ・・・・。
弟「おう!ありがとな じっちゃん!!」
みっちょん先輩の困惑をよそに、クソボケカスジジイに感謝を述べる弟。
この家庭アカンのでは・・?
幼いながらも正常な判断を下したみっちょん先輩はクソボケカスジジイにガンガンスマッシュ(テクニック20)しても良い権利があると思います。
・・・というエピソード。
いや弟がヤバイ話って聞いただけどジジイが一番ヤバイでしょ・・・・。(完)
●そがべくん
・当時1浪 同い年
・田舎から来たものすんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんごくアホな人。ただただアホな友達。
土佐弁?か細かくは詳しくないですが西の方言がかなり強くて
「ほ~なん」(そうなんだ)
「ホンマにいいよん???」(本当に言ってんの)
この2単語を使うイメージがかな~~~~り強かった。
特に「ほ~なん。」
例えばみっちょん先輩が何か、
これこれこうでこういう事なんだよと軽い雑学を言ったとすると。
そがべくん「ほーなん。」(弱)
仙台出身なのでこの相手を軽く格下に見て小馬鹿にしたような返事に慣れておらず、かなりツボで大好きでした。ほーなん
そこそこ強めの情報を話すと
そがべくん「ほォ゛ォ゛~~~なん」(中)
かなり強めの情報を話すと
そがべくん「ほんまにいいよん!??!?!?」(強)
という反応を示していました。
このセリフの印象が強いのはやはり、世間知らずが過ぎて、この寮生活でかなりの刺激、経験・新情報を吸収していたからなんでしょう。刺激を受けたのは僕も同じですが。
彼がどれくらいアホかというと、エピソードがいくつかありますが軽く一つ。
ある日、僕が部屋でノーパソからウォークマンに曲を送っていました。
すると、バァーーン。そがべくんが買い物帰りで、買い物袋を持ったまま僕の部屋に入ってきました。(置いて来いよ)
僕の部屋は溜まり場なので誰でも突然入ってくる。シコれない
ぼく「おかえり」
そがべ「おうじぇい(僕)、なにしとん??」
ぼく「おう、ウォークマンに曲送ってんだよ」
そがべ「ほーなん」
そがべ「あ、えっ!俺ウォークマンの裏技知っとるけん・・・!!!!」
ぼく「マジ?どんなやつや」
そがべ「ユーチューブのやつなんやけどな・・・・・!!!」
そがべ「ちょまっとってな」バァーン!と部屋出てく
ぼく「youtubeの曲を落としていれるやつかなぁ。。」(買い物袋持ってけよ)
バァーン!
そがべ「ほな、やるか」
ってよくわからんコードをウォークマンとPCにつないでyoutubeを開くそがべ君。
そがべ「今から録音するけん、静かにしとってな!!」
ぼく「え」
ぼく「いや。。。。。いやね」
ぼく「うおおおお!!!!」(キーボードぐちゃぐちゃに叩く)
そがべ「なにするん!?雑音はいったやん」
ぼく「時代がちげえんじゃ!!!」
ぼく「今や録音なんかしなくてもいろんなとこから買ったり落としたりして送れんのよ!ほれ、俺の曲送ってやっから」で、そがべのウォークマンに曲を送ってあげたら
そがべ「え??え???わからんわからん何がオコットン?ん????」
そがべくんウォークマンとPCがつながっているコードを指さして
「今ここ曲 通っとん?」
ぼく「そうだよ(諦め)」
っていうちょっとアレな、根は優しいそがべくんのエピソードの1つです。
まだ人物紹介で全然本編に入らねえ!!!!
香川編②に続く